ドレミ若返りシリーズ |
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鉄は熱いうちに! 始めるなら今すぐ、介護予防 元気に楽しくどこでもできて、継続できる認知症予防なら、音楽を使ったプログラムがお勧めです。おカネをかけずに認知症発症予防と体力向上を効率的に図ります。口腔機能アップで栄養摂取を改善、会話も増。発散効果でうつ予防も。
介護予防のための音楽活動プログラム
全国的に高齢化が進む現在、自治体の負担する医療費・介護費は増加するばかり。戦後生まれが後期高齢者となる2020年頃から先は、現在の前期高齢者の要介護度が自治体の、国家の財政支出を左右することでしょう。鉄は熱いうちに打て!といわれますが、介護予防も早く始めるに越したことはありません。要介護度を重くする要因は加齢・疾病による身体機能の低下とともに、認知症の発症・進行。将来の財政支出抑制のためにいま求められるのは、個々の自助努力で取り組めてかつ長続きできて、効果のある介護予防策です。税収減、事業仕分け等で歳入の減少した場合の自治体収支を考えると、もう待ったなしの課題です。
この「ドレミ若返りシリーズ」は現在の脳機能を維持・賦活させたい、特定・一般高齢者のための認知症予防活動です。最近では奈良教育大学の福井教授による研究で、音楽活動を楽しんだ高齢者の性ホルモンバランスが改善されることがわかり、その認知症発症予防効果が明らかになりました(2006年7月)。
認知症を発症した方の進行緩和についても各国で研究が進められていますが、活動別の研究については米国インディアナ大学・ロード教授のものがあります。アルツハイマー患者を活動別グループに分けての調査でもっとも良い成果を見せたのが、音楽活動グループでした(出典;音楽で脳はここまで改善する 奥村歩著・人間と歴史社刊)。
また音楽活動は身体運動を誘発します。楽しみながら無理なく身体機能を維持・強化することが出来ます。特に日常生活で重要な心肺機能と口腔機能、そして関節の可動域維持など四肢の機能維持強化にも役立ちます。
基本プログラム(60~90分)
1.ウォームアップ 四肢、心肺
なじみの楽曲に合わせて
a.上肢・遠位~近位のエクササイズ
b.下肢遠位(足指・足首)エクササイズ
音楽活動で心臓に急激な負担をかけないよう、四肢の遠位から動かすことで徐々にギアを
上げていきます。
2.ウォームアップ 発語・発声器官、言語野
a.セラピストの提示する条件に合う単語を挙げる
b.挙げられた単語を使ったリズミカルなフレーズにあわせて発声
言語中枢にあるブローカ野はリズム活動で活性化されます。言語・リズムの相乗効果で
スムーズな発声・発語を促します。
3.歌唱
参加者になじみの深い、平易でノリのよい楽曲で全体の空気を活動的にしていきます。
4.手遊び脳トレ
音楽を使った手遊びエクササイズ。、自宅でも楽しく取り組めるものです。
5.歌唱
このあたりから歌謡曲でぐっと歌の世界へ入っていきます。ただ歌うのではなく楽曲や歌詞の
魅力、当時の世相などの話題から回想も促していきます。楽曲と共に人生歴もより鮮明に蘇ってくる
歌唱活動は徐々に熱気を帯びていきます。
6.打楽器奏
簡単な打楽器を使用したリズムプログラムで、聴覚に振動覚も加わることで体制感覚野にも刺激。
運動野、小脳も活性化。集団の力動もあって参加者のボルテージはさらに高まって行きます。
7.脳トレ-Ⅰ 楽器奏
ハンドベルやトーンチャイムなどを使って打楽器奏から1歩踏み込んだ音楽活動を行います。
既成曲でも新鮮な音楽体験と達成感を味わえます。
8.脳トレ-Ⅱ 音楽エクササイズ
音楽活動の中での楽しいエクササイズで、注意・記憶・遂行機能を高めます。
プログラム例: ♪なんちゃって聖徳太子(注意機能) ♪逆唱のブルース(短期記憶)
♪交互唱(遂行機能) etc.
9.ちょっとひといき
昭和30~40年代の世相・事件・流行を年ごとにふり返り、参加者の回想を促します。
10.歌唱
最後に歌で楽しく盛り上がっておひらきです。
★セッションに必要な打楽器・音程楽器等は持参いたしますが、人数などにより自治体の備品を
お借りすることも考えられますので、その際はご相談させていただきたく存じます。